今回は、私がお世話になった木更津市社会福祉協議会の災害ボランティアセンターの活動と役割についてざっくりですが、少し話したいと思います。
災害ボランティアセンターは一般的に、被災した地域の社会福祉協議会やボランティア活動に関わっている関係団体、行政が協働して担うことが多いのですが、今回、台風15号の被災地外から支援に駆けつけた災害ボランティア団体が関わっていました。
ネットで検索すると直ぐに出てくる「災害ボランティア団体・愛知人」さんです。
愛知人さんは、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震およびこれに伴う福島第一原子力発電の原発事故、記憶に新しい「東日本大震災」の時に活動が始まりました。
災害ボランティア活動、復興支援を行う災害ボランティアのスペシャリスト団体です。
また、そこへ木更津市内の民生委員の方で、地域のことを熟知しているだけでなく高所作業車を操るSさん、地元で天理教の教会長をされていて高所での作業も難なくこなすNさんが加わり、被災された翌日から活動が始まりました。
☆災害ボランティアセンターの主な役割としては、
◯被災地でのニーズの把握(家の片づけ、避難所運営の手伝いなど)
◯ボランティアの受け入れ(ボランティア活動を希望する人の受付、情報提供、必要なボランティアの人数などの調整、ボランティアバスの受け入れなど)
◯人数調整・資機材の貸し出し(活動のために道具が必要な場合、それらを準備して貸し出し)
◯活動の実施(ボランティアによる家屋や避難所などで活動支援)
◯報告・振り返り(活動の総括、その後の活動ための教訓・情報整理など)
と上記のような役割が主にあります。
これらの役割を、木更津市の災害ボランティアセンターに照らし合わせて活動を紹介したいと思います。
まず1つ目の「ニーズの把握」ですが、木更津市社会福祉協議会が立ち上げた災害ボランティアセンターでは、高齢者世帯を中心に被害状況の情報収集を行い、被災された世帯リストの作成を行いました。
また、定期的に訪問か電話にて改修済みか未改修かを確認、今後も支援が必要な世帯を常に把握するよう努めていました。
2つ目の「ボランティア受入れ」については、千葉県内でもいち早く対応を開始、福祉センター内ロビーに受付窓口を設置し、初めて参加される方への講習なども実施されていました。
また、ボランティアのチーム編成や作業の割振りなども担当者を決め、混乱のないように対応していました。
3つ目の「人数調整や資材の貸出し」については、被災当初は毎日フル稼働で動いていましたが、週末にボランティア参加者が多いこともあり、平日に土嚢作りや資材・備品の補充などを行い、出来るだけボランティア参加者が活動しやすいよう物品の貸出し(ヘルメットや軍手、ブルーシートや脚立、土嚢袋や一輪車など)のためのブースを設営するなど工夫をされていました。
更に、東北・北陸・九州・中国・関西からも沢山の支援物資が届き、福祉センター内に入り切らない程でした。そこで、消防署の協力で取壊し予定だった旧消防署本部の建物へ物資を。
また、地域の企業や住民から「ボランティア活動に使用をして下さい」と車両の無償提供が複数台あり、ボランティア活動の大きな力となりました。
4つ目の「活動の実施」ですが、被害を受けた世帯の片付けを回るだけではなく、福祉センターで災害ボランティア団体・愛知人さんによる剥がれないブルーシート貼りの講習会や、市内のホームセンターへ必要資材のディスプレイ方法の提案、本当に役立つ資材の提案(ブルーシートは1000番以上の目のもの・固定ロープはポリプロピレン製ではなく畑に使用するワイヤー入りマイカ線・土嚢袋はUVカット加工など)もされていました。
最後の「報告・振り返り」についてですが、被害を受けた世帯の一時的な補強もひと段落し、災害ボランティアセンターは、一旦その役割を終えましたが、今現在も復興活動は継続中です。
定期的に打ち合わせを重ね、市内全体の進捗状況の確認を行い、木更津から生まれた災害ボランティア団体「Relight」(リライト)が現在も活動を引き継いでいます。
また、Relightは、木更津市社会福祉協議会の全面的な協力のもと、近隣市町村へ活動の場を広げています。