前回、投稿した海外旅行の思い出で、5日目のバンジージャンプでの出来事を詳しく書いてみました。
5日目は、自転車をレンタルしてサーファーズパラダイスの市街地を散策しながら、地元の人たちが多く入るお店でランチを楽しみました。
お土産に"Surfer’s Paradise" のロゴが入ったTシャツを何枚も買ったのを覚えています。
あと、海岸沿いでバンジージャンプに挑戦しました。クレーンでゴンドラを50mまで上げ、そこから真下へ向かって飛び降りるだけなのですが、いざ上がってみると地上にいる人が蟻のように見えました。(高さとしては、20階〜25階建てのビルくらいになります)
事の始まりは、たまたま自転車で海岸沿いを走っていた時に少し先にクレーンを見つけ、何だろう?と思い近くまで行ってみるとバンジージャンプをやっている場所だったことからでした。
沢山いるギャラリーに紛れて皆んなでバンジーを見学していると、誰が言い出したのかは忘れましたが、「飛ぶ勇気のあるヤツいる?」って話になりました。
「いやいや、俺は無理だよ」
「いや、俺だって無理だよ!」
「はっはっ、あれは高すぎるだろ?」と。
何やかんやと一緒にいた4人で飛ばない方向へ話をまとめているとどこからか声が...
「飛んだら100ドルやるぞぉ〜!」
「えっ?」(心の声)
聞き慣れた声の主の方向へ振り返ってみると、そこに何故か社長夫婦がいるではありませんか。
社長を見つめながら、しばらく沈黙...
ハッと我にかえり、私はとっさに思考回路をフル回転させ断る理由を考えました。
しかし、私の思考回路が答えを出すより先に社長が逃げ道を塞ぎます。
「飛ぶヤツのバンジー代も出してやるぞ!」
さすがここまでチェーン店を増やし会社を大きくしてきたやり手だ、私たちの心を読んでます。
「じゃあ、行ってみる?」
1人が心にもないことを言いました。
先ず、1人目が罠に...
そして、つられてもう1人が小声で...
「いいよ.,」
2人目...
私は、どうしたらよいかともう1人の方を見ました。
「えっ?」
そこには、私に決断を委ね鋭い視線のままフリーズしている人間が...
一歩横にズレてみると視線は動かず固まっています。
3人目捕獲...
私が、フリーズ男から社長へ視線を移すと、社長が私を見てニヤっと口元に笑みがこぼれました...
「捕まった...」(心の声)
手際よく受付を済ます社長。
ここから、ゴンドラに乗って50m上空へ上がるまでの数分間は少し上の空状態でした。
まず最初に、申込にあたって"何があっても訴えません"という誓約書を書かされた記憶があります。
ゴンドラに乗るとスタッフの合図とともにゆっくり上へ上がっていきます。
余裕はありませんが、とても綺麗な景色が広がります。
ゴンドラの中でスタッフに、「How many do you weigh? 」のようなことを聞かれ、「67kg!」と頑張って答えると、スタッフが「.Okey!」と答え、私の足首に固定しているロープの先を飛び降りるステップ横のバーに鼻歌を歌いながら巻き付け始めました。
しかし、途中で手が止まると、"んっ?"というような表情に一瞬なり、巻いたり巻き戻したりし始めました。恐らく、この巻き付ける回数で微妙な海面までの距離を調整しているようですが、何回巻き付けたか分からなくなったようです。
何やらスタッフ2人が話しています。
その時の2人の会話は英語なので分かりませんが、私が想像するにこのような会話がされていたと思います。
A「いっけね〜!何回巻いたか忘れちゃった!」
B「おいおい、頼むよぉ〜?」
A「まっ、このくらい巻いとけば大丈夫だろう!」
B「.まったくぅ〜、お前はしょうがねぇなぁ〜!」
こんな会話をしている2人の気まずそうな苦笑いを私は見逃しませんでした。🧐(あくまで会話は私個人の想像です)
心の準備もそこそこに、スタッフBの容赦ない掛け声が響きます!
「Are you ready?」
続いてスタッフAが悩む暇も与えずカウントダウン
「3、2、1... Go〜!」
何て素晴らしいコンビネーション...
私もこのコンビネーションにつられて「えぃ〜っ!」何も考えずに飛んでしまいました...。
あぁ、落ちるってこんな感覚なんだ...
重力に従って落ちていくと、全身がゾクゾクしながら力が抜ける感じがします。
この感覚がたまらなく好きで何度もトライする人たちがいるらしいですが、私はこの1度きっりで「もう十分」と落ちていく時に思いました。
ある程度落ちていくと足を固定しているロープが張りつめゴムが伸びていくのを感じます。
海面が、直ぐそこまで近づいてきました。
あれ?まだ伸びるの?
ドポッ!
飛込みの選手のようにキレイに入水!
入水したと思った次の瞬間、ザッパァ〜ンと水しぶきをあげ一瞬海に消えかかった私が海面から引っ張り出されました...。
案の定、海面スレスレで止まるはずのロープはスタッフAの予想を遥かに超え、伸びに伸びてひざ下まで海に浸かる始末。
ほぼ全身が海へダイブする羽目に。
私は、何度か跳ね吊り下げられた鳥のような状態のまま砂浜のマットまで移動させられ、地上スタッフにより無事に解放されました。
全身びっしょりとなり、濡れずに生還したのは靴下と靴だけ。
極度の緊張から解放され、半分放心状態でいる私の横にスーっとゴンドラが降りてくると、スタッフAは私に向かって「sorry!」と一言いって苦笑していました。
「.おいっ、Aっ!」.っと心の中で思いながら皆が待つところまで歩いていると、周りで見ていたギャラリーたちから拍手が...。
中にはハイタッチを求めてくる人も...。
ギャラリーには楽しんでもらえたらしい...。
良く分からないが、悪い気はしなかった...。
濡れた服を絞りながら何人かバンジージャンプをする人を見たが、頭が海に浸かるスレスレで跳ねていたので、やはり海面ギリギリでロープを調整しているようだった。
やっぱり... Aのヤロ〜っ...。(心の声)
その後、ずぶ濡れのままビーチ沿いを自転車で走っていると服が乾いてしまうのは「さすが南国っ!」と思いました。
100ドル、ゲット〜ッ!👍